「やもちゃーん…」
「何やねん赤いの」
「俺達もとうとう卒業やで」
「そうやね」
「ちょっと寂しいわ」
「そうやね」
「2ケツで登校とかしたな」
「そうやね」
「二人で授業サボったりしたな」
「そうやね」
「体育館裏でキスとかしたな」
「そうやね」
「…」
「…」
「…心夜さん?」
「聞いとるで」
「…あっそう…」


「知っとる?」
「…」
「あんな、この東校舎でな?結ばれたカップルは結婚するんやって」
「…知っとる」
「…わざと言わしたんやろお前…」
「…」
「…ま、ええわ…」
「嫌やで俺」
「…まだ何もゆーてへんのやけど…俺…」
「…」
「…まぁ…言うとは思ったんやけど」
「ほな、行くで」
「…え」
「…」
「……ど、何処へ?家?」
「…アホかお前」
「え」
「…」
「ま、まさか…」
「…」
「東…こ…むぐ」
「判っとんなら二度言うなアホ」
「え」
「…」
「マジ?」
「……優しく…してくれるんやろ、当然」
「マジで?」
「…答えろアホ、チャラにすんで」
「え、あ、いや……う、うん…」
「痛いのは嫌やで」


「…なぁ」
「…ん?」
「俺…実は初めてなんや…上手く出来ひんかも知れへんけど…ええ?」
「…え、マジ?」
「う…うん…ごめん」
「…意外やわ、俺もや」
「ま、マジ?!?」
「…何やその顔」
「やってぇ…こんなやもちゃん美人なのに…まさか初めてなんて…
 …って、むっちゃ顔赤いで、どないした?」
「な…何でもない」
「あっそ」
「…堕威君」
「ん?」
「何でモテんのにした事ないん、全然意味判らんわ」
「やってー、俺やもちゃん一筋やし」
「…」
「また赤いで」


「…緊張しとる?」
「…多少」
「珍しいな、緊張するなんて」
「…だって…初めて…全部見えてんやもん…そりゃ何か…ドキドキするわ…」
「ん…綺麗やな、心夜」
「え」
「やっぱお前選んで…出会えて本当…良かった」
「俺だって…堕威君に会えて…良かった」
「愛…してる」
「うん…」


「挿れる…で、力…抜け…な?」
「…ん…でも…」
「大丈夫…だから…痛くせえへん…
 …って………いや、最初は痛いんかな?痛いかも…
 …したらごめん」
「ぶっ」
「…何やねん…」
「あ、その顔魅力的」
「…痛くするで…」
「それはあかん」


「…痛かったら言えな」
「…うん………あっ…」
「痛い?」
「…ううん……違う…入って…くから…堕威…君が…」
「うん…」
「あ………は、入っ……」
「あ」
「う」
「入っ…た」
「…た…」
「…今…俺達…繋がっ…て…んで……やば……気持ち…い…」
「…んっ…う…ん…あっ……だ…だ…いく…」
「し…んやぁ…っ…」
「あぁ…っ…」


「…腰痛い…」
「ごめんなさい…」
「……いや…堕威君のせいや…ない…
 …とは、言わない」
「言わないんかい…」
「したのは確かやし」
「はい…」
「中かき回されたんも確かやし」
「そんな露骨に言わへんでも…」
「何か不満でも」
「ありません……でも」
「…でも?」
「結ばれてむっちゃ幸せです…」
「…」
「…ダメ?」
「……」
「?」
「……駄目や…ない」
「ホント?」
「…うん」
「マジで?」
「………う…ん」
「いひひ」
「…!…ぅわっ…な、何するん…わっ」
「お姫様運ぶっちゅーたらこれやろ」
「や、あ、揺れ…ま、待て、は、は、恥ずかしっ…!」
「腰痛いんやろ、俺が下まで運んだるわ」
「えっ、い、いいって…!」
「これ位したるわ、愛してんで、やもちゃん」
「…チッ」
「何に〜も聞こえへ〜ん〜♪」
「…ありがと」
「ん?」
「…何でもない」